読者の皆様、お久しぶりです。りんりん (@RinRin_aoihabur)です。
今日は米国株のズームビデオコミュニケーションズ(ZM)について紹介します。
※以下、ズームと略させていただきます。
米国株の高ROEグロース銘柄の紹介だよ!
ズームは私の保有銘柄の一つで、その他の保有銘柄は下記で紹介しています!
良かったらご覧ください。
それでは早速紹介していきます。
銘柄紹介
今回ご紹介する銘柄はズーム(ZM)です。 (クリックすると企業HPへ飛びます。)
簡単にまとめると、こんな感じです。
・ソフトウェアセクター。ウェブ会議システム「Zoomミーティング」を運営。
・コロナ禍で注目された、時価総額10兆円超の大型株。
・「Zoomミーティング」の他、「Zoomチャット」、「Zoomビデオウェビナー」、「Zoom Phone」なども展開。
・主力であるビデオ会議システムの最大の競合はマイクロソフト「Teams」。「Zoomミーティング」は無料プランの提供により、敷居の低いWeb会議システムとして一定の地位を確立。
・売上高は623百万ドル(FY2020)→2651百万ドル(FY2021)と1年で売上高4.3倍。
地域別では北米の売上高が67%を占める。今後は世界シェアを拡大か。
・昨年度の営業利益率(FY2021)は約25%と収益モデルは優秀。
・直近の四半期売上高成長率(FY2021Q1)は約8%と成長が鈍化。
上の画像はZoomHPより引用した価格表です。
最大100名かつ40分のミーティングは無料で提供されており、個人で利用された方も多いのではないでしょうか。
最大500名かつ時間無制限の”大企業向け仕様”でも32,300円ですから、企業が払うコストは小さく、継続的な利用が期待できます。(即ちズームにとっては安定した収益につながります。)
私の勤めている会社でも”ビジネス”と”大企業向け仕様”のライセンスを利用しています。
株価・各種指標
2021/8/11現在のズーム(ZM) の各種指標を簡単にまとめます。
・株価372.55
・時価総額1100億ドル
・PER(予想):130
・PBR:29.2
・PSR(予想):27.6
・ROE:17.4
・配当利回り:0%
・配当性向:―
・自己資本比率:72.9
グロース株ということでPERは高めですが、売上高の伸びを考えますと決して高い水準ではありません。
売上高に伴って営業利益も追従しており、売上拡大中とはいえ既にROE17.4%としっかり収益が出来ている優秀なビジネスモデルです。
「ウェブ会議システムと言えばZoom」というくらい有名になり、使い勝手のいいツールとして広く認知されていると言う意味では“ブランド力”もあります。
自己資本比率は高くキャッシュフローも潤沢で、財務に問題はなさそうです。
過去5年チャートは上図のようになります。
コロナ禍で利用者が急増したことを背景に、コロナ禍以降で株価は約8倍に上昇しましたが、2020年10月末をピークに調整し、2021年8月現在は回復傾向です。
10ヶ月ほどの調整期間を経たことで、一時の過熱感もなくなりバリュエーションも改善してきたと思います。
過去2年間の四半期売上高および収益性のグラフです。
パンデミックにより在宅勤務が定着した2020年3月以降で、売上高が大きく伸びています。
“その企業の稼ぐ力”を示す営業利益率は20%を維持し、着実に上昇しています。
【 バフェット・コードのご紹介 】
売上高&収益性グラフはバフェット・コード様より引用させていただきました。
日本株、米国株の企業分析に役立つツールですので、是非ご活用ください。
(登録不要かつ無料です!)
【その他チェックしたい指標】
その他で持続的な収益性に繋がる指標として以下の2つがあります。
直近の決算で四半期成長率(QoQ)が鈍化傾向なのは気がかりです。
・過去12ヶ月で10万ドル以上払った顧客数
FY21Q1:769
FY21Q2: 998 (QoQ +29.8%)
FY21Q3:1289 (QoQ +29.2%)
FY21Q4:1644 (QoQ +27.5%)
FY22Q1:1999 (QoQ +21.6%)
・従業員10人以上の顧客数(単位:千)
FY21Q1:265.4
FY21Q2:370.2 (QoQ +39.5%)
FY21Q3:433.7 (QoQ +17.2%)
FY22Q4:467.1 (QoQ +7.7%)
FY22Q1:497.0 (QoQ +6.4%)
2021/8/31に2021年Q2決算発表が予定されていますので、この2つの指標にも着目してみてください。
将来性とリスク
ズーム株を今買って儲かるのか、将来性とリスクについて個人的な意見をまとめてみました。
・Web会議システムでいうと、ZoomとTeamsを適材適所にどちらも使う企業が多いため必ずしも競合しない。個人利用では相変わらずZoom強い。
・アクティブデイリーユーザー数(DAU)は「Teams」が2020年10月に1億1500万人に対して、「Zoomミーティング」は2020年4月に3億人超となっている。※Zoom発表の3億人は1日あたりの会議参加者の延べ人数であったため、実際には 「Zoomミーティング」 のDAUはもっと少ない。
・将来的なweb会議システムの活用機会はAfterコロナ後一時的な落ち込みはあるものの、まだまだ拡大していくと予想。
・企業向けクラウド電話サービス「Zoom Phone」の拡大に期待。簡易的、シームレス、安価で優位性がある。潜在的な市場は大きく、競合顧客からシェアを奪っていく可能性がある。
・既に時価総額10兆円超えと大きいため、よほどのサプライズがないと短期での上値余地が小さい。
※とはいえ、アップル(AAPL)の時価総額の1/20以下です。
・高い成長率が織り込まれた株価のため、決算ミスすると一気に売られるリスクあり。
まとめ
競合他社がひしめくWeb会議業界ですが、コロナ禍で一躍有名となり同社システムの使い勝手の良さも相乗して唯一無二の”ブランド力”をつけた企業ですね。
また利益率は十分高く、直近2021年のROEは15%超えです。
PER(予想)が130倍超えと非常に高くみえますが、今の売上高成長率を鑑みると、妥当ではないでしょうか。
今後の成長は、M&A等を有効活用して今の売上高成長率を維持できるか(四半期成長率10%、年成長率50%は欲しい)、特に「Zoom Phone」が収益に貢献できるか、に懸かっていると思います。
なお、2021年7月18日に「ズーム(ZM)がクラウドベースのコールセンターを運営する米ファイブ9を約147億ドルで買収することで合意に達した。全額を株式交換で実施する。」(ロイター通信)との報道がありました。
買収の思惑については下記記事が参考になりました。
Zoomが「1.6兆円買収」コールセンター市場参入を決めた奥深い理由。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました!
”将来のGAFAM”や”テンバガー候補”とも言われていて、期待の大きい銘柄ですね!
投資はあくまで自己責任でお願いします。
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↓決算書の見方、ファンダメンタル分析についてはこちらの本が大変参考になりました。日本株投資を主体に書かれていますが、米国株投資にも応用できると思います。
↓その他の銘柄分析はこちらで紹介しています。参考にどうぞ。
↓運用実績はこちらで紹介しています。参考にどうぞ。
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